ヘリテージマネージャー

2018年の7月末から行われた地域文化財建造物専門家育成研修(ヘリテージマネージャー研修)を2月8日に修了し、
修了証を頂きました。

約60時間もの講座を受講しました。
日本建築の構法の歴史から構造、法律、消防、そして実際の修復現場の見学等
多岐にわたる講習で充実した内容でした。

伝統的な民家は現在の在来工法の軽い建物より重量がややもすると倍違うこともありますね。
社寺本堂はあの立派な木軸組に瓦屋根により単位面積あたりでは一般住宅の2~3倍は重たいですm

日田市では実際の修復現場を見せて頂き、こと細かに説明をして頂きました。

杵築市では暑い最中、塀の修復現場を見学させて頂きました。
建築の現場見学は数多く行ってきましたが、このような歴史的な建物や塀の修復現場を
見学する機会は少ないので貴重な体験が出来ました。

締めの講義は工学院大学の後藤先生による
「歴史的建造物の修復と保存活用計画策定の要点」と
「建築士会歴史的建造物委員会の新たな展開」の2講義が行われました。

講義の中で面白かった話をひとつ。
あの火災にあったパリのノートルダム大聖堂は以前の修復の際にかなり様変わりをしたとのこと。
その設計者が非難をあびで、その困り果てた自分の姿を真ん中の写真のように銅像として残していたとのこと。
この度の火事でこの銅像も焼かれてしまったとか…。
この以前の修復を機に歴史的建造物の修復のあり方がより考えられたとのこと。
今後新しい時代のノートルダム大聖堂はどんな姿を私たちに見せてくれるのでしょうか。
私もパリに行ったときに2度見に行ったことがあります。
あの場に立つと荘厳な気持ちになりますね。

技術者としては古き良き建物を残すことが出来る技術を身に着け、
その魅力が伝わる活用が出来るように、それを未来につないでいけるようになりたいものだと
改めて思う今日この頃です。