廃校をどう活用するか…

先日、既に廃校となってしまった日田市のとある木造の小学校を見学させてもらいました。

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窓越しから見える時を刻んだ木の床や木製建具、そこに差し込む光が美しく、
ノスタルジックな気持ちにさせます。

利便性だけを求めてつくられた建材は時が経つ→劣化し汚くなる
ということになりがちですが、無垢の木材、自然素材は劣化はもちろんしますが、
味わいが増してきます。
この味わいある雰囲気は新築では出すことが出来ないですね。

 

だからこそ、このように残された場所を残し、どう活用していくか…
大きく立ち憚るのが「耐震化」という壁です。
この建物も活用するなら耐震化が必要とのことです。
これだけボリュームがあるので、それなりに金額がかかるということになります。
さてどうするか…

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そんなわけで、なみの高原やすらぎ交流館の望月館長による
「廃校…どう使う?」のお話会がはじまりました。

小学校という場が持つポテンシャルは高くて、
普通の場に比べて人が集まりやすい。
なんといってもここの卒業生たちの思い出が詰まっている。

もし活用されるとしてもよそから来た運営者だけに任せるのではなく、地域の人の協力なくしては
持続は出来ないとのことで、こういう場を運営されている望月さんだからこそ説得力のある言葉でした。

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そして今回の地震において、人の集まりやすい場をつくったことは大きかったみたいで、
あそこに行けば誰かがいてなんとかしてくれるという心のよりどころがあるのは大きいとのことでした。
小さな単位で家以外の拠り所となる場を持つことは
心豊かに、安心して暮らすために、いざという時のためにあった方がいいのではと思いました。

ソフトの面と建物の改修や耐震化等ハード面、
両方バランスよく進めていく必要がありますね。
私の場合はまずはハード面において長期的な目で
いいものを提案していきたいものです。
古い建物が持つやわらかなたたずまいを残すために。。