住家被害認定調査にて

 あっという間にゴールデンウィークも終わってしまいましたね。
ゴールデンウィークは熊本県のとある村にて住家被害認定調査を行ってきました。

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※この画像資料はは内閣府HP記載事例より引用

いろんな住居を調査したのですが、ある傾向がみえてきました。
ちなみにここの村は震度5強と6の地震が発生した地域です。

・普通に手入れをされている住宅は被害が少ない
 →もともと手入れが行き届いておらず老朽化が進んでいる家はより地震の被害を受けている
・木の構造体が損傷を受けている家はほとんどない
・田の字プランで襖や障子に囲まれた部屋が続いていると耐力壁が少なく揺れやすいので、
 仕上材がひび割れ等が起きている
・コンクリートブロックの基礎にのっている建物は建物自体は大丈夫だか、基礎の変形により
 傾きがある事例がみられる
・畳敷き、真壁の家は間取りが取りやすい。どこが損傷しているかわかりやすい
・母屋に付帯して増築した倉庫等の部分(コンクリートブロックの基礎で簡易な構造)だけが損傷を受けている事例がみられる
・地割れが近くで起きている家は仕上げのひび割れ等の被害が大きくなっている

建物は建てたら終わりではありません。
建てた後もしっかり手入れをしていくことが重要と改めて実感しました。
この調査に誘ってくださった建築家の方が
「今後この地震による改修等行われていくかと思いますが、
これからも長く住み続けるのであれば大切な家を守るために
建築家の力を借りることも必要かと…」とおっしゃっておりましたが、
まさしくその通りだと思いました。

その場しのぎでなんとかすることも出来るのかもしれませんが、
今後の生活スタイルを考慮に入れ、機能的で、構造や温熱環境をしっかり考え、
バランスのとれたデザインを行うことが出来る建築家(設計者)が数多くおります。
地震が起きたこの機会だからこそ建築家に相談してみることを考えるいいきっかけかと思います。

建築家に相談するのは敷居が高い…と思われるかもしれませんが、
思いの外気軽に相談できるものです。
何かありましたらまずは気軽にご相談下さいませ。

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ちなみに今回、家の庭にこの地震による地割れがありますと
いうことで撮らせてもらった写真です。