アメリカ西側放浪記6~建築雑誌搭載建物(2)ロサンゼルス~

今回はロサンゼルスの建築マニア向け建物の紹介です。

これは見てもお分かりのように
Frank O Gehry(フランク・オー・ゲーリー)氏設計のDisney Concert Hall(ディズニー・コンサートホール)
1999年から2003年まで建設が行われたとの事でかなりの年月を費やして施工された建物です。
厚さ5mmのスチール板を曲線的に貼った特徴ある形態の建物。威圧感があります。

階段を上がり、裏側に回ると、屋上緑化された心地よい休憩スペースがあり、本を読んでいる人がいました。

ガラスを積層したオブジェのような受付カウンターがありました。

内部はまっ白い壁と天井、木目の壁、石やタイルの床で構成されており、
内部にも曲線が多用されています。
トイレもステンレスと曲線ですね。

内部は受付で申し込むと無料で見学出来ます。
英語が出来る人は英語のオーディオガイドを聴きながら見学出来ます。
(残念ながらオーディオガイドは利用しませんでした)

これだけ曲線を使っていたら施工するのは大変だったと思います。
漢字一文字で表すなら「曲」でしょうか。
そのままじゃんという声が聞こえてきそうです。

 

次にディズニーコンサートホールの道路向かいにあるTHE BROAD という2015年にオープンした現代アートの美術館。
設計は米大手設計事務所ゲンスラーとの協力で建築デザインスタジオのディーラー・スコフィディオ+レンフロが手がけたとの事。

無料で見ることが出来るのですが、ネットで予約してないと行列に並ぶ羽目となります。
私達は予約をしていたのですんなり入場することが出来ました。
正面の壁は意匠的なもので機能としての壁とは分離されています。

洞窟みたいに壁と天井の境がありません。

洞窟のようなエスカレーターを上がっていくと、展示室に到着します。
天井も外壁と同じような多孔質の形状となっており、天井から柔らかな光が降り注ぎます。
この建物はあくまで美術品が主役なので建物内に色味がほとんどありません。(白かグレーか…)
なので形が複雑な割にはすっきりとした印象です。
漢字一文字で表すなら「孔」でしょうか。これまたそのままじゃんという声が聞こえてきそうです。

ブラッドベリー・ビル( Bradbury Building)
設計者:ジョージ・ワイマン ( George Wyman)
建設年:1893年
映画「ブレードランナー」のロケ地としても有名。
外観は普通な感じであるが、中に入ると吹き抜けの上のガラス天井、手摺子の装飾、レンガの質感など
ドラマチックな空間の演出がされている。

ガラス天井からレンガ壁にあたる柔らかな光がいい陰影をつくっていますよね。
このブラッドベリー・ビルを漢字一文字で表すなら「降」
光が降り注ぐ感じがこの建物のきもかなと思いまして。
一言シリーズは自分でやっておいてむずかしさを改めて感じます。
次は教会建築です。