木質材料の可能性

昨日もうすぐ桜が咲くというのに途中の道中雪が舞うという不思議な事態に見舞われながらも
1年ぶりに小国町に行ってきました。
今回の目的は温泉じゃなくて、woodALCを使った倉庫の完成見学会に行ってきました。

全体はこんな感じです。
鉄骨の構造体にwoodALCが外壁として取付けられています。

今回は実験的意味合いもあり、キャンチレバーの納まりや
外壁の塗装の階数や色を分けて塗り、その経年変化を見たり、
厚みの違うwoodALCを使ってみる、水切の仕方も違うものを使う等行っている様です。

留めつけも大工さんではなく、ALCを取付する業者さんが行ったとの事です。
施工を担当した方に話を聞いたところ、杉材で柔らかいので、丁寧に取り扱わないとすぐに傷が出来てしまうとの事。
取付けるためのバンドの跡がうっすら残っている部分がありました。

woodALCの断面はこんな感じです。
となりの白い塊が普通のALC版です。
重さも同じ厚さでwoodALCの方が軽くなってます。

見学会のあとは会場を移し、「都市木造について考える」というタイトルで安井さんが講演をされました。
昔、木造建物が火事で焼かれ、焼け野原となり、また建てるを繰り返してきた日本の中で、
「木造の建物は燃える」ということで、木造建物や木質材料の仕様が懸念されてきた中で、
どのようにすれば建物の木造化、木質化が可能なのかという話をされました。

まだまだ使える森林資源がが山にたくさんある中、都市部に置いてもどう使っていくか…
その答えのひとつがwoodALCであり、CLTであると思います。
木質材料は雨に弱いとかシロアリの問題とかある中、どのようにデザインして使っていくかは大きなテーマだと思います。

金額のこともありますが、普通のALCの変わりにwoodALC等が使われ、
国産材の需要が増え、森林資源のいい循環を生み出すことが出来れば、
また木質化によりより温かみ、柔らかさのある空間、建物を造ることが出来ればと思う今日この頃です。

 

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