本質を見抜く力

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先日、図書館でふと気になった「ぼくの住まい論」を読んでみました。
この本は作者が合気道の道場兼能の稽古場兼自宅をつくる際のもろもろのことが書かれている。
はじめに設計者を選ぶにあたってのことが書かれているのであるが、

「設計事務所で修行したあと独立してまだ一軒も住宅を建てたことがない。
そこが気に入りました。はじめての設計ならば、ありったけの力を出してくれるに違いない。…」

住宅や建物の場合、普通の買い物と違って失敗したくないがゆえに
皆様いろいろと調べて、慎重になります。
普通の人なら有名建築家だから、大手の会社だから、ブランド力があるから、
多くの実績があるから…ということで設計者を選ぶかと思います。
建築の業界を知っている人なら内田さんのおっしゃることは理解出来ますが、
建築業界をあまり知らない内田さんが
「はじめての設計ならば、ありったけの力を出してくれるに違いない。」ということで
そこを基準に設計者を選んだことに対し、内田さんの「本質を見抜く力」を感じ、只々脱帽しました。

私自身も「有名だから…、大手の会社だから…、ブランド力があるから…」
というだけで物の本質を見ることなく判断していることが多いのですが、
「有名だから…」ではなく、何がいいのかどうか自分の目で見て、情報を集めて
自分で考えて判断したいと思う今日この頃です。

そう、事務所をはじめたばかりの設計者は実績を積みたいし、
新鮮な気持ちでありったけの力を出して設計するのです!!
といってもベテランの方も情熱持って設計されているかたも数多くいらっしゃいますが。。

ちょっと力入りすぎましたね。
また面白い本がありましたらこちらで紹介したいと思います。